2023年琵琶湖 春季のモンスターバスを求めて -ナナマルを追った記録-

ブラックバス

2023年 春季

今年の春先はとにかく特大が動いており、

自己目視サイズ記録? を2回も更新する刺激的なシーズンになった。

冬季の反省

個人的にバス釣りのメインシーズンである冬場、

ホームフィールド琵琶湖の方はというと、、

釣行時間の確保が難しく、と言い訳をしながら見事に撃沈‥笑

maxサイズがぎりぎり4kg一本という残念な釣果になった。

暖冬から一気に冬景色。
氷点下6度という表示に目を疑った。
雪上over4頂きました!
“57cm/4020g

一昨年に続き、記録的な大寒波と減水が重なり魚を見失なった冬だった。

やはり行き過ぎた寒波と減水した琵琶湖は苦手です‥

1月2日 初バス
小さめのおとし球で新年を迎えられました!
沖のシモリに当てた瞬間に飛びついてきた。
困った時はノーフィッシュ回避エリアに逃げる作戦‥
去年,一昨年はジグヘッドをやり込んでいたので、
今年はハードルアーを多用した展開に持ち込みたいと秘かに意気込んでいた‥笑

釣果を振り返ってみると、

謎のハードベイト縛りなんて挑戦せずに、もっと手堅い釣りを取り入れるべきだったと少し後悔している笑

それを巻き返すべく春はひたすらフィールドと向き合った。

70cm over

今年の春の琵琶湖はいつも以上に釣り人で溢れかえっていた。

他県からの遠征の方達でメジャー場はもちろん、かなりのマイナーなエリアまで賑わっている湖岸

毎度思う事だが、バサーの方の情熱には本当に驚かされる。

琵琶湖はそんな方達に任せるとして、自分は他のエリアに向かった。

ここは秘かにスーパーポテンシャルのビッグバスが産出されるエリア

琵琶湖の特殊血統が入っているかのような魚体のクオリティに興奮する。

そんな場所を開拓する中でナナマルと出会った。

その日からこのフィールドの虜になったのは言うまでもなく、

時間が許す限りひたすら魚と向き合った。

この周期はここに訪れる度に毎回ナナマルを目撃していた。

並大抵の60overは見慣れているはずなのに、その個体が現れる度におもわず声が漏れた。

鯉と見間違えるような風格

デカ過ぎる…

あまりデカバスを見慣れていない人から寄せられるナナマルの目撃談は60真ん中といったことも多いが、今回の魚は違った‥ 思考停止級のサイズ感。

フィールドを離れて日常生活の中でも、あの巨体が泳ぐ姿が脳裏に焼き付いて離れなかった。

アプローチ

初日は雑にアクションしていたアノストで簡単にバイトを取れたので少し甘く見ていたが、狙いの精度を高めるにつれてこのエリアの独特な癖に悩まされた。

痩せている魚は口を使うけれど、太い個体はIQが高いのでバイト寸前で見切られてしまう

何がダメなのか?人的プレッシャーというよりも本能的な違和感の方が多いような気がする。

アプローチを変えてみたりしたりして50cm台は掛けられるようになったが、

特大の口を使わすのが難し過ぎる‥

半ブラインドなら口を使わせられる確率は上がるが、常に見えている魚は更に難易度が上がる。

ブラインドでアプローチするのが手堅いのだろうが、ナナマルが見えているとなると中々引くに引けない、、

毎日頭の中で攻略法を考えていた笑

先に小さい方が釣れてしまうのは世界共通。
ナナマルを見過ぎたせいか上げるまで45くらいかと本気で思っていた笑
“58.5cm “57.5cm (別日)

50cm後半までは出ても、ナナマルはおろか60upすら出せない‥

当初はプリスポーン初期の段階でナナマルが付き場から散るのではないかと考えていたが、1ヶ月経ってもまだ射程園内に居てくれているのが救いだった。

最終手段はラインのlb数を落として更に繊細なアプローチを心掛けること。

ベイトタックルに14lb。自分の技量ではこの辺りが限界だろうか? 

今まで太糸主義者だったけれど、ラインクラスを落として釣りの世界観が少し変わった。笑

糸を細くするとルアーを軽快に操れるので必然的にバイト数は増える!

(ラインの存在感を減らすというよりも、水切り音やラインテンションの掛かり具合に気を遣っています。)

攻めの14lb もっと早く巻いておけば良かった‥

自分が扱える限界のラインクラスまで下げる。

単純に糸を細めれば良いというものではなく、状況次第ではそういったアプローチも必要になると感じた。

※普段はサイトフィッシングであってもベイトタックルで16lb以下は使いません。

(10lbを超えるバスの瞬発力は想像以上に強いです。 自分のファイトスタイルは常にクラッチを切れる体勢を維持して魚の動きに合わせたクラッチファイトを心掛けています。)

メインで使っているラインはダイワの安価なフロロライン bass-X。

強度と適度な柔らかさが気に入っています。様々なラインを試してきた結果これに落ち着きました。(一昨年の6kgもこのラインで獲っています!)

追記:冬のビッグベイトデッドスローではこのラインが気に入りました。↓

安価なラインを使っていることによく驚かれますが、現時点ではこの2つを愛用しています。

黒の宝石

プリスポーン中盤期

仕事に縛られ続ける日々に嫌気が差しながら、天気予報と睨めっこする日々を送っていた。笑

この日は絶対に外したくない!という日があったので、

少し無理をしてフィールドに向かった。

冷たい雨が降り注ぐ中 腕慣らしに50くらいまでの魚を4本ほど抜いて、めぼしいポイントでナナマルが入ってくるのを待っていた。

この日は見えている魚が小さく、期待外れ感が漂っていたが‥

諦めかけていた夕方、

なんと ナナマルのスクールが現れた!

もう一生見ることが無いかもしれない光景に震える、、

7◯cm

日没寸前に6匹で形成された群れがフィーディング場に上がった瞬間を打つ


特大のキスバイトを物に出来ず、群れの中で50有る無しに見えた最小魚がフックアップ。

そのまま走らせて外そうとも一瞬考えたが、体が反射的に合わせを入れてしまった笑

ビワコ体型が美しい。
“60cm over4

過去一のチャンスだっただけに、

嬉しいというよりも、悔しいという感情の方が勝っていたと思う。

この日を境にナナマルはシャローから姿を消した。

今まで見えている魚に振り回されていたが、やっとブラインドでのアプローチに専念できる!と気持ちを切り替えて、悔しさに耐えた。笑 (もっとサイトフィッシングの腕を磨きたいです‥)

湖北のクリアウォーターで学んだブラインドでのラインメンディングのテクニックをここで活かしてみたかった。

イメージのお話ですが、見えない魚でもサイトで仕留める感覚で繊細なアプローチを心がけているつもりです。

巷で大人気なワームをセットして、

沖のブレイクの裏側を丁寧に転がしていると気持ち良いアタリにフッキング!

そこから岩盤だらけのブレイクにフルダッシュされて、岩の間に巻かれた、、汗

ラインから伝わるイヤな感触

緊張のクラッチファイトで魚の頭をこちらに向かせるが、ボロボロになったラインが一瞬見えてヒヤヒヤもの笑

切れるなよ‥と神頼みしながら、無事ランディング!

獲った!

ラインブレイクするだろうと薄々思っていたので、手にした瞬間に思わず声が漏れた。笑

琵琶湖外での自己記録更新!
ビワコ以外にも夢はある‼︎

国内3大フィールド以外にも、こんな魚を産出しているスーパーフィールドがあるとは‥

日本も恵まれていると思う。

このサイズが沖の流れに乗ると止まらない、、
細糸でストラクチャーに巻かれた時の対処を試された魚だった。

合計釣行回数7回の9日間、自分なりにやり切って悔いは無かった。

時期は4月中旬、水温が15度を超えてミッドスポーン期のへと移行する。

ミッドスポーン開幕

小さいのを掛けて遊んでいたらチェイスしてきた雌を相方が掛けてダブルヒット!

この頃はサイコロラバーの威力が凄まじく、追尾して来た個体に入れ直して食わせたりしていた。

春限定の邪道な?笑 アプローチの引き出しが増えました。

舞台は琵琶湖に戻り、週休1日系アングラーの活動限界に挑むべく通い続けた。笑

この時期 水中の季節の移り変わりは早い。

スポーニング前線はセオリー通りに南側から北上していくのでそれを追うと釣果は伸びるが、

年々釣り人の数も増加しているので、空いているポイントがほとんど無かったりと中々そう簡単には釣ることが出来なかった。汗

(このタイミングで釣果を伸ばしていた方々 尊敬致します。笑)

4/29
もう南側の方はアフターが出始めている雰囲気!
カバー横にベタ浮きしているスリムな魚を見掛ける時期になってきた。

心待ちにしていたゴールデンウィーク。悪天候の中走り続けて気が付けば走行距離1000km over、

小さいの9本、50up3本‥現実は甘くなく、
特大は2回チャンスがあったけれど完敗、、

釣り人は増える一方ですが、魚は年々シャローに寄り付き難くなってきていると痛感した5日間でした。

今年は早春に春めき過ぎたかと思えば急に冬に戻ったりと 寒暖の差が激しかったからか、

雌待ちしている雄は多く居るのに 待機中の雌バスが卵を温め切れていない雰囲気で、ミッドスポーンの時期がずれ込んでいたのだと感じる。

状況が掴み難くて右往左往した人も少なくはないと思います、、

渋い状況でも、今までは修行じみた釣りにコツコツ励んで来れたけれど、最近どこか体力的に限界を感じてきた、、 (現在22歳、甘えるなと言われそうですが。笑)

そんな中、立て続けに出会ってしまった衝撃的な魚。

一定の期間毎にそんな魚が現れるので、モチベーションが保たれ続けるのが唯一の救いだった。笑

個人的に1つの目安になる良型の基準は体高20cm
55を超えて大体4kg前後、60classでover4
そんな魚に出会いたい一心が気力になってフィールドに通い続けられる‥

琵琶湖のスポーニングは他のフィールドよりも期間が長く、スポーニングベッドを張る時期は3月終わりから7月中旬頃まで続いていることも。

その期間中はいつ特大が現れるか分からないので油断は出来ません。笑

大好きなでルアーでキャッチ!
出始めのアフターにやたら強いパターン。

5月中旬 他のフィールドはアフター真っ盛りなので、野池時代の季節感覚を思い出していた。

ちなみにこのルアーはドリフタータックルのビリーバーというマスキー用ルアー。カラーはオリジナル!笑

出会った当初の衝撃は凄まじく、それからずっと愛用しています!

思考停止サイズに出会った日

特大を見たいという一心で出勤前でも隙あれば琵琶湖に入り浸っていた頃、

とあるデカバスハンターの方と同行している際の出来事。

その方が何かを見つけたようで、呼びに来て下さった。

目の前に泳ぐそれは紛れもなく70アップ。いや、70なんて優に超えている?

80くらいあるのではないか??

さすがにそこまでは無い。笑 と言われたが70真ん中くらいは有るであろう個体だったと思う。

一番手前の個体が70over
コントラストを調整して見やすくしてみましたが、
やはり写真ではサイズ感は伝わらないですね、、

この光景を見た第一印象は、脳の整理が追いつかず‥群れの中の1匹だけ画像加工で拡大されて貼り付けられたかのように見えた。笑

(周りには4~5kgのスクールが10数本居ました。)

魚体を見た感じはプリの第二陣で7kg前後くらいだと思うが、ウエイトがのる冬場に出会っていたらと思うとゾッとする、、

琵琶湖と4年間向き合ってきた中で確実に一番大きいバスとして記憶に残った出来事だった。

今年の春は特大を多く見掛けるのに釣果が伴ってこない、、

廻るエリア、ポイントに入るタイミング、全てにおいて微妙にズレているような気がして焦りが込み上げていた。笑

そんな中ようやくキャッチしたこの魚。

そんなにウエイトがのっているようには見えなくて、何度も計り直したけれど、、
“56.5cm/4760g
もっと写真を撮っておけばよかった。笑

ロクナシ10lb over!

素直に嬉しい1匹でした。

横から見るとレモン体型
釣り人にしか分からない、琵琶湖が育んだ美‥

これで満足してはいけないのは分かっているけれど、

ようやく報われたような気がした。

5月下旬。

一足早めのシーズンオフ‼︎

来年こそは、、と誓い、心置きなく他の魚種にシフトしました。

余談ですが、この春は自分の周りで70cm6.9kgを筆頭に6kgoverも2本上がっている。

仕事中でなければ生で見に行きたかった、、 (連絡が入ったときは自分ごとのように嬉しかった。本当におめでとうございます。)

自分じゃなくても周りの誰かが獲ったら最高に嬉しいし、そんな夢のある報告がモチベーション維持にも繋がっていました。


でも、欲を言えば、、日本が誇るスーパーポテンシャルをいつか手にしてみたい、、

ディクソンレイクのドッティーを超えるランカーバスが日本のどこかには‥!?

夢は広がるばかりです。

相手が生物である以上、必ず口を使わせられるタイミングは存在すると思います!

バイトというミスを犯す瞬間を狙うにはフィールドに通い続けていなければならない。

特大を追っている方達の中で自分は下手な方だとは自覚しています。笑

けれども、

チャンスは皆んな平等にあると思うし、向上心は尽きない。

ビワブラック
とにかく模様が美しい個体だった
産卵期は目が赤くなったり模様が強調して出ている個体が多い様に感じるけれど、
これがバスの婚姻色だと思っている。

冬のブラインド、春のサイト、大型の個体を狙う上で外せないこの辺りのシーズンがたまらなく待ち遠しい。

7◯cm

目標がある限り夢を追い続ける。

バス釣りの魔力に取り憑かれてしまった人はこうやって人生を狂わされていくのだろうな‥笑

こんなにも幸せになれる趣味を持てたということを誇りに思う。

来年のシーズンはどんな魚を魅せてもらえるのだろうか?^ ^

record in mind‼︎

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