春先からバスやビワコオオナマズを追い続けて、気がつけば季節は夏に変わっていた。
それも灼熱の7月中旬。
例年ならアフター回復系のバスを追っている頃だと思うが、今年は春先に燃え尽きたのでやる気が出なかった。
これはあの魚種しかない!と雷魚ゲームが頭によぎるが、
中毒性が高過ぎて、一度手を付けたら他の魚種そっちのけで狙うのが容易に想像できてしまう。笑
ライギョゲーム
中高生の頃、一時期ハマり過ぎて家から20km程のポイントに自転車で狂ったかのように通っていたのを思い出した。
飲み物代を浮かすために持参したペットボトル1本で我慢して、熱中症寸前で釣りしていたのは今となっては良い思い出です。笑
それから4年間ほど雷魚ゲームから離れていたのだが‥
ライヒー (タイワンドジョウ) の顔が見たくなり、狙いに行ったらライギョ熱が再燃してしまった。笑
ライヒーは極一部のフィールドにしか居ない希少な雷魚
アグレッシブにフロッグを追っかけてアタックを繰り返す小型のライギョに魅了された。
豆サイズが釣れ続けるので、ヒシモが荒れてしまい良型のアタックを取るのが難しかった。
カムルチーと違ってサイズは出ないが、模様の美しさを楽しむライギョゲーム。
小さい個体はコントラストがハッキリした蛇柄、大きめの個体は紫色のグラデーションが美しい
二回目の遠征の日没寸前に出た良型。
フィールドの規模を考えるとこの辺りがMAXサイズなのかもしれない。
そんなこんなでライギョゲームの世界に戻って来たからには満足できる1匹を獲りたい!
真っ先に向かったのは聖地香川県。
ライギョ釣りはフィールドの開拓作業からはじまる。
灼熱の炎天下の中、Googleマップと睨めっこしながら当たり池を見つける地道な作業の積み重ねが釣果へ結びついていく!
そんな探究心が燃える魚種が好きだ。
開拓というのは不思議なもので、一番最初に入ったポイントが一番良かったりする事が多い。
他にもっと反応が良い場所があるはず!と深追いし過ぎてしまい、気がつく頃には最初の場所で粘っていたら良かった‥と後悔する
今回もそのパターンだった。笑
銃撃でもされたかのような迫力のあるアタック音が記憶に残る
今までプレッシャーの高いフィールドしか見てこなかったからか、とても新鮮な光景だった。
後に聞いた話では、このエリアは香川の中でも特にポテンシャルが高い場所だったようで過去には90upも上がっていたらしい‥
90 over、、今まで写真でしか見たことがない夢のサイズ。
実物を手にしてみたい! そう強く思った。
夢の90upを追って
各地で大型のライギョが釣れていた時代はバスブームより昔で、かつてのスーパーフィールドの大半が消えて無くなってしまったという。
ライギョという魚は不思議なもので、半年前まで沢山居た場所が突然壊滅していたり、かと思えば数年後に大繁殖していたりと神出鬼没だったりする。
似たような体験をした方も多いのではないだろうか?
とにかく環境変化に弱い魚で、人間には感じ取れないような僅かな変化でも死滅してしまう程のデリゲートさを持ち合わせた魚だと思う。
モンスターライギョの話で度々耳にする “昔はよかった” という言葉を覆してみたくて、特大が生息しているであろうフィールドを見て廻った。
エリアを絞り込む内にカバーフィールドはもちろん、中にはフルオープンも含まれていた
カバーフィールドだけだと場所が限られてしまうが、オープンエリアを視野に入れるとかなり可能性は広がると感じた。
ライギョ釣りのゲーム性を高めるためになるべくカバーエリアで勝負したいが、魚のサイズを選べないのでサイズアップが難しい‥
目視で良いサイズを選んで狙えるオープンウォーターの呼吸撃ちを取り入れてライギョゲームの世界が深まってきていた。
お盆休みの遠征はオープンエリアの開拓に力を入れていました!
エリアを見て廻るにつれてライギョの付き場所が見えてくるが、全体的に単発で回遊しているといった印象。
その中でも狭い範囲内に複数の雷魚が上がってくる呼吸ポイントを2箇所見つけたので、そこで張り込んでみることに。
呼吸するタイミングでは 60~70後半くらいまでの個体が集団で上がってきたりしていた。
そういった時はフロッグにも積極的にアタックしてくるが、時合いが終わるとパッタリと上がって来なくなってしまう、、
カバーフィールドでも時合いのタイミングにバフッバフッと呼吸音が頻繁に聞こえるが、反応が無くなると呼吸音も聞こえなくなる。
これは昔から疑問に思っていた事ですが、
ライギョは捕食行動をした後に、エラから空気が出てしまうので呼吸に上がってくると教えて頂いて納得した。
ここまで時合いが分かり易い魚もそう多くはないと思う。笑
(フィールド全面的に同じタイミングで捕食が連鎖するのは謎ですw)
ただ、大きい個体は呼吸音が聞こえなくなってしばらくしてから出ることが多いような印象がある
特大の時合いがずれているのはどの魚種も同じなのだろうか?
静まり返った水面に突然90は有りそうな個体が上がってきた。
一瞬反応するも 直ぐに潜ってしまい食わせることは出来なかったが、
初めて見るサイズに興奮、、笑
一つの目標ができた瞬間だった。
この釣行では、すっぽ抜けやヘッドシェイクでのフックオフが多過ぎてもどかしい思いをした。笑
もう少しキャッチ率を高めたい‥
ここまで雷魚と向き合ったのは初めてでしたが、興味深い話が沢山あるのでそれは別の機会にでも。
バス釣り中に釣れてしまう雷魚のイメージとは裏腹に、フロッグでサイトするのは案外難しい。
大きい個体は呼吸で水面に留まっている時間が短くキャストする前に沈んでしまうし、チェイスまで持ち込めてもバイトする前に鼻先で突いて違和感を感じるとフルダッシュで逃げてしまう‥
雷魚釣りにここまで繊細なアプローチが求められるとは思わなかった。
フルオープン攻略は特大への近道になりそうな可能性を感じたが、真夏の炎天下の中で魚を見つけるのは辛い、、
連日気温35度近い日が続いており、オープンエリアは今時期ではないと判断
少しでも活性の高い魚を求めてカバーエリアを廻ることにしました。
カバーフィールドへの思い
カバーフィールドを見ると胸が騒ぐ 笑
魚釣りをしない人目線ではいかにも釣れなさそうな場所で、魚を釣るというのが好きだ。
それは奥山の源流に棲むイワナ類や街中の湾に潜むアカメにも同じことが言えると思う。
それに加えてカバーフィールドでヘビータックルにバーブレスの中空フロッグという制限を設けたスタイルに美学を感じる
ただ単に大きな魚を追っているのではなく、
自分なりに最高のシチュエーションの中でより1匹の価値が高まった瞬間に喜びを感じています!
少しでも可能性が高そうなカバーエリアに良型を獲りたい一心で通い続けた。
この日はいつもの時合いよりも早く、昼過ぎにポイントに入った。
気になる場所にキャストするが、静まり返ったヒシモに引き跡が付くだけで全く反応が無かった。
場を休めつつ完成したばかりのスナプルに結び変える。
何気なく投げた一投
遠投先で良いアタック!
フッキングが決まると下へ下へと潜る魚。
トルクのあるヘッドシェイクとヒシモの中での不気味な糸鳴りで、ラインブレイクとフックアウトに怯えながら無事にランディング‼︎
狙いのサイズには程遠いですが、格別に嬉しい一本になりました!
8月の最後に出たこの魚で、1ヶ月弱の雷魚釣行は終わった。
気温が落ち着く9月は岩魚が釣りたくなる時期!
イワナの原種を求めてひたすら渓流に通い込んでいました。
渓流釣りの合間に雷魚釣りには数回行っていましたが、
一度悔しい出来事が、、
ヘビーカバーの野池。ロッドを腕ごと持っていかれそうなドルフィンバイト!
一呼吸置いてフッキングするも 緊張して変に力が入り過ぎていたのか、手首とロッドがのされてしまい、
なす術が無くパワー負けでフッと重みが抜けた‥
カバーエリアで魚体が見えていない魚のサイズは語れないですが、今まで出会ったことのない大きさだったと思います、、
悔し過ぎて仕事中もあの瞬間がフラッシュバックされて更に燃える。
それから何発か良さげな魚を掛けるも全てフックオフ!
手前に繁茂したヘビーカバーをどうしても越えさせることが出来なかった。笑
今年最後の締めはライヒーで!
後ろ髪を引かれながらのシーズンオフ。
来年こそは、、と意気込んでいます!
昔は各地でメータークラスがゴロゴロ居た!とはよく聞くが、実際に写真に収められたものはかなり少ない。
だからこそ そんな幻の魚を手にしてみたいと夢が広がる。
いつまでもモンスターライギョが棲み続けられるように、
今残されているフィールドに感謝心を忘れてはならないと思う。
コメント