2021年4月1日
夢が叶った日。 一生忘れる事は無いと思う。
琵琶湖界隈で言われている一つの目標。
1cm100g。
日本が誇るレコードレイク、琵琶湖にはそんなスーパーポテンシャルのブラックバスが潜んでいるという。
高校を卒業し、福岡から滋賀県に移住するきっかけになったのはsnsに投稿された一枚の写真だった。
BRUTUSという琵琶湖界隈で有名な釣りチームの中で上がったというあの魚の写真が、脳裏に焼き付いて離れなかった。
琵琶湖には60cmで6kgを超えるバスが居るのか!!
いつか自分も釣ってみたいと強く思い、気が付けば滋賀に移り住んでいた。笑
野池出身ということもあり 元々ウエイト計測や板メジャーを使う習慣がなく、自己ベストを仕留めるも幻で終わってしまうという悔しい思いをした。
そして2年の歳月を経てこの魚に辿り着いたのだった。
64cm6500g ‥
今回は琵琶湖に移住して2年目の終わりに出会ったこの魚の話をしようと思います。
myエリア
琵琶湖は広い。自転車しか持っていなかった当時はあまりの広大さに唖然としてしまった。
運転免許を取って車を購入し、琵琶湖の世界に魅了されて行く事になる‥
話がかなり飛んでしまうが‥毎日のように琵琶湖を釣り歩き続ける中で一つのエリアに絞る事にした。
何の変哲もないクリアウォーターの急深ディープ
そこは決して甘くなく、仕事帰りに毎晩修行のような忍耐の釣りをするのが日課になっていった。
どんなに他のエリアが釣れていても浮気することなく、何かに取り憑かれたかのようにこの場所に通い込んでいた。
睡眠不足で勤務中が地獄だったのは今では懐かしい思い出です 笑
ここまで通い込むと当然その場所の特性が見えてくる。
スーパーポテンシャルの一本を求めてこのエリアの虜になっていた。
同時に 今では切り札的な存在のジグヘッドスイミングや“名古屋釣法”を学ぶこととなる。
極寒期修行
気温が氷点下に達し、最低水温で安定する極寒期になると特大魚が岸からでも釣れ始める。
極寒の深夜の湖北。緊張感が漂う独特な雰囲気がたまらなく好きだった。
2021年2月5日
この日は釣り仲間の案内のために久しぶりにこのエリアに訪れたのだった。
名古屋釣法でover4筆頭に同行者の方が2本と複数回のバイトを取れていた。
この魚から得られたものは多く、岸と並行に果てしなく続いているブレイクラインの中でもこの区間に絞って勝負する決め手になった魚だった。
〝変化の乏しいクリアウォーターの急深ディープ〟と言っても魚の付き場所には大体法則性があるように感じる。
この魚を手にして間もなく良型を立て続けにキャッチする事になるのだが、徐々にこの冬のピンの傾向が見え初めていた。
X day
琵琶湖で岸から効率良くスーパーポテンシャルのビッグバスを狙って獲れる時期は短い。
低水温期の限られたタイミングでしか口を使わせられない個体が居るという
だからこそハイシーズンである12月から4月頭までを本気で通い詰めると決めていた。
3月31日
この日の深夜も仲間と通い慣れたこのエリアに入った。
手始めにエントリーして直ぐの場所にあるピンを名古屋釣法で攻める
普段は上から順にレンジを刻んでその日の当たりレンジを探るのですが、ここ数日はボトムでしか反応がないので一投目からボトムまで沈めた。
カウント90秒 着底。ブレイク伝いに引いてきて、そろそろシモリの角に差しかかりそうな所でコンッと気持ち良くティップが入る!
何度かブレイク際で全開ダッシュをかまされるが名古屋釣法のタックルなので長期戦に持ち込んで難なくランディング!
56cm/4100g
まだまだ釣れそうな気がして、、
時合いが終わった無の時間も黙々と投げ続けた。
流れ星が降るのをぼーっと眺めていると寝ているのか釣りしているのか分からなくなってくる 笑
夜明けに近づくと生命感を感じ始めた。
スタッドで急深ブレイクのベタ底を丁寧に引いていると、トンッと突然のバイト!
サイズが良さそうだったので仲間に動画を取ってもらいながらのファイト。このタックルを握っている時の安心感は、キャッチ率の高さが物語っていると思う。
フックオフの心配もなくランディング。
上下のバランスが整った魚体が美しい。夜通しの疲れが吹き飛ぶ1匹になった。
直後、夜が明けたタイミングで同行者も良型をキャッチ!こちらもベタ底でのバイトだった。
このエリアに日が昇ってくるとジグヘッドの出番は終わる。
いつもなら車で仮眠を取ってから帰宅するのですが、この日は全く眠くならなかった。
なにか胸騒ぎがする。
1時間ほど休んでポイントに入り直す。
ポイントまで歩いている最中に親からの電話。片手で通話しながらしながら釣りをすることに 笑
6kg,7kgのバスを釣って剥製にしてみたいな‥という話をしたのを鮮明に覚えている、、(まさかこの直後に現実になるとは人生なにがあるか分からない 笑)
‥奇跡はここから始まっていた。
夜の間に反応が良かった10数mラインを狙う
ルアーは自作のバイブレーションミノー、高比重ワームの感覚で扱えるプラグを試していた。
直ぐにバイトがあったがすっぽ抜ける、その数投後だったと思う、、
ラインが微かに走っていった…食った!!
携帯電話を地面に置き、巻き合わせからのフッキング。乗った!と同時にラインから伝わってくる違和感?
土嚢袋を引っ張ってきているような感覚に根掛かりかと一瞬疑った。
ブレイクに対して右方向にゆっくりと走り続ける魚。
トルクフルな走りでラインブレイクしそうになり思わずクラッチを切る、、
ヘッドシェイクするまでビワコオオナマズだと思っていた。笑
立ちはだかるブレイクの壁に少しでもラインが当たれば確実に切られてしまう。
鈍い音で糸鳴りするラインに震えながら、ロッドを曲げ込んで魚の走りを止める!
しばらく抵抗していたが、バランスを崩したのか急に首を振りながら浮上してきた。
そこからの勝負は早く、波打ち際まで寄せてきた
が、次の瞬間
バスの口からすっぽ抜けて飛んでいくルアー‥汗
暴れるバスを抱き抱えて無事ランディング成功!
獲った!
持ち上げた瞬間その重さに驚く、、
実は持ち上げるまで4kg有る無しの魚だと思っていた 笑
サイズを見誤って冷静なやり取りをした事がキャッチ成功に繋がったのかもしれない。
直後65cm/6540g
最小値“64㎝/6500g 14.33lb”
1cm-101.56g
一センチ百グラムを越えた魚体の迫力…
湖北急深エリア なぜこの場所に拘るのか?
その一つの答えがこの魚となりました。
まだまだ琵琶湖には可能性しか感じない、、。
本場アメリカのフィールドポテンシャル、6kg overを量産するタイガーバスの威力も凄いけれど、、
やはり人の手が加わっていない、日本の自然が育んだ10lb overが棲むこのフィールドの環境は世界一だと思っています。
そんなフィールドに通い込んで感じた自分なりの攻略法があります。
広い琵琶湖の中でエリアを何ヶ所も回るのではなく、行動範囲を決めて自分のマイエリアを持つと良いと思います。
選んだ一つのエリアの四季を観察する。
釣れなくても諦めず
石の上にも三年という言葉があるように..
そのエリアとの信頼関係が生まれた時に、 きっと琵琶湖は答えてくれるはず‥
報われる瞬間が必ず訪れると思っています。
毎年1~2回は特大魚を目撃したり、何かしらの反応を得られるフィールド
本当に凄まじいな…この湖は。
通い込めばチャンスは皆平等に訪れると思います。
最低限のマナーを守りながら記憶に残る一匹を追っていきましょう!!
これからも、この素晴らしい環境を維持して皆様が楽しい釣りを展開出来ますように‥。
最後までお読み頂きありがとうございました!!
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